2009年2月24日火曜日

「歩く」

 作者:崋山宏光へメールする!
「歩く」

毅然として 大地をしっかりと踏みしめて
気負いもなく 衒いもなく
只黙々と 歩く

まるでそうすることしか残されていないように
只黙って 歩き続ける

ともに歩む 友などもなく
従う者などない

疲れたときには立ち止まって
暫し休む そしてまた
歩く 歩く 歩く

狂おしいほどの 灼熱の砂漠や
凍てつくほどの厳寒の極地であっても
ただ黙々と歩く

そうして無心に歩を進めれば
陽が東から昇りて 西に沈みゆく
理が見えてくる

人の生まれ来る喜びや
人の死に逝く哀しみさえ
全ての営みが神の思し召しとして
見えてくる

だから私は 只黙々と 歩く
そうすることが全てであるかのように
黙々と歩く

黙々と歩いていると